2008 Fiscal Year Annual Research Report
漢字及び漢字を含む語彙の概念分類と日本語教育におけるその提示法の研究
Project/Area Number |
19820035
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
徳弘 康代 Waseda University, 日本語教育研究センター, 講師 (10454109)
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Keywords | 言語学 / 日本語教育 / 漢字・語彙教育 / 漢字2,100字 / 漢字語彙15,000語 / 漢字の単語数調査 / 漢字の概念分類 |
Research Abstract |
本研究は,日本の社会で目にする機会が多く,日本人になじみのある漢字及び漢字を含む語がどのようなものであるかを調査し,その結果を分析して,学習資料を作成し,その成果を教育の現場でどのように提示していくかを考え,日本語教育における漢字語彙教育に貢献していくことを目的とする。研究全体は以下の3部に分かれているが,本研究はそのうちの第3部にあたる。 第1部「漢字2,100字及び漢字語彙15,000語の選択と10段階の学習指標値の設定」 第2部「漢字2,100字の単語出現数調査と各漢字の単語一覧表の作成」 第3部「漢字及び漢字語彙の概念による分類とその教育における提出方法の検討」 客観的なデータをもとに漢字及び漢字語彙の概念分類を試み,その結果を資料として教育の現場に提供することが本研究の目的である。分類に関しては二つの方法を用いて調査を行った。一つは選択した15,000語に複数の概念分類の情報を加え,どのように分類されるかを調査した。第二に,頻度と親密度で順位付けした単漢字2,100字についての分類を行った。15,000語の漢字語彙の中から,2,100字の漢字について,各漢字を含む単語を取り出し,それぞれの漢字を含む語がどのような概念分類のものであるか調査し,それらの単語で,最も単語数の多い概念のグループをその漢字の概念グループとした。その結果から,どのような概念グループの語彙を学習するときにどのような漢字の導入を行うことが有効かを検討し,具体的な資料を作成した。
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