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2008 Fiscal Year Annual Research Report

古代日本語の書記法と和歌表現の展開についての研究

Research Project

Project/Area Number 19820039
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

杉山 典子 (新沢 典子)  Tsurumi University, 文学部, 講師 (60454162)

Keywords国文学 / 日本文学 / 万葉集 / 古代文学 / 上代文学 / 大伴家持 / 表記
Research Abstract

本年度は、万葉集を対象として、(1)助辞表記の機能について、(2)助辞表記と歌表現との関わりについて、(3)表現の変遷と表記の変化との関わりについての3点を中心に考察した。具体的な成果は以下のとおりである。(1)平安期以降の仮名万葉に採録された歌の原表記を調査、比較し、平仮名に変換された際の表現の変化を分析した。その結果、平安期に流布した万葉集が現在のものと異なる可能性を指摘した。成果は「古今和歌六帖と万葉集の異伝」(『日本文学』Vol.57,No.1)に公表済であるが、その後の調査から明らかになった事項を21年度中に公表する予定である。(2)(1)に引き続き、仮名表記された歌における助辞の機能を調査した。特に大伴家持作歌に注目し、注記の文字との共通性とその傾向をデータ化、分析した。奈良朝には、古歌を注釈・研究し、その表現を歌に取り込むという作歌方法が広く行われていたと考えられること、また、家持作歌中の仮名表記に、そうした注釈の表記との共通性が認められることを確認した。成果は既に研究会飛鳥(2008.8)で発表済であるが、さらに修正したものを21年度中に公開する予定である。(3)(2)の成果を踏まえて奈良から平安期の和歌における表現形式化についての調査を行った。その結果、大伴家持の作歌に関して、すでに古語として形式化していた表現を和歌に取り込む際に仮名を使用していることが確かめられた。成果は『鶴見日本文学』第13号に公表済である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2009 2008

All Journal Article (2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 万葉歌における希望の終助詞「ね」の偏在について2009

    • Author(s)
      新沢 典子
    • Journal Title

      鶴見日本文学(鶴見大学) 13

      Pages: 1-15

  • [Journal Article] 田辺福麻呂関連歌の宮廷讃歌性について2009

    • Author(s)
      新沢 典子
    • Journal Title

      鶴見大学紀要(鶴見大学) 46

      Pages: 53-71

  • [Presentation] 大伴家持の防人関係歌群について-家と旅とをめぐって-2009

    • Author(s)
      新沢典子
    • Organizer
      美夫君志会特別例会
    • Place of Presentation
      中京大学アネックス
    • Year and Date
      2009-03-08
  • [Presentation] 大伴家持と田辺福麻呂2008

    • Author(s)
      新沢 典子
    • Organizer
      鶴見大学日本文学会春季大会
    • Place of Presentation
      鶴見大学記念館
    • Year and Date
      2008-05-31

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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