2007 Fiscal Year Annual Research Report
植民地期・解放後における朝鮮の左派知識人の現実認識と「転向」
Project/Area Number |
19820043
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
洪 宗郁 Doshisha University, 言語文化教育研究センター, 専任講師 (80454487)
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Keywords | 転向 / 植民地 / 朝鮮 / 親日 / 総力戦体制 / 東亜協同体 / 内鮮一体 |
Research Abstract |
植民地朝鮮における転向の実態を把握するために、今年度は、朝鮮知識人の動向を中心に調査と研究を行った。 1.資料調査 数回にわたって韓国を訪問し、国立中央図書館・国会図書館・ソウル大学図書館などで、植民地期に刊行された新聞や雑誌を中心に資料調査を実施した。 2.論文執筆 京都帝国大学出身のマルクス経済学者として戦時期に経済新体制および広域経済を支持する立場をとった朴克采・サ行重の経済論を分析した論文(「解放前後における経済統制論の展開-朴克采・弄行重-を中心に」)を執筆し、韓国の学術誌に掲載した。また、転向をキーワードにして解放前後における朝鮮知識人の思想および実践を分析した博士論文(「植民地後期・解放後における朝鮮社会主義者の現実認識と「転向」)を執筆し、東京大学大学院人文社会系研究科に提出した。 3.口頭発表 戦時期における朝鮮総督府の経済政策と転向左派の経済論との関係を分析した内容を、日本植民地研究会第15回全国研究大会で「戦時期朝鮮における転向左派の経済論」という題目で報告した。1930年代にアジア停滞性論に立脚した朝鮮史研究を行った李清源の戦時期および解放後の活動を分析した内容を、朝鮮史研究会関西部会例会で「解放前後におけるアジア社会論の展開-李清源を中心に-」という題目で報告した。
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Research Products
(3 results)