2007 Fiscal Year Annual Research Report
理科学習における認識論的Vee地図の活用に関する研究
Project/Area Number |
19830046
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
佐藤 寛之 Saga University, 文化教育学部, 講師 (30452832)
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Keywords | 理科学習 / 認識論的Vee地図 / 科学概念の構築 / メタ認知 / 自己制御的学習 |
Research Abstract |
本年度は、研究の初発として、これまでの認識論的Vee地図の活用方法についての再検討と授業における活用場面での問題点の改善を試みた。具体的な実施内容を、次の1.〜3.に示す。 1.これまでの授業実践事例から明らかとなる認識論的Vee地図の教授論的な活用に関する事項の精査 2.これまでの授業実践事例と調査を基にした、理科学習における認識論的Veeの地図の記述内容と評価の視点の分析 3.認識論的Vee地図をベースにした新たな学習評価シートを作成と授業実践場面おける試行 上記1.の授業実践事例の精査により、認識論的Vee地図による授業分析は、子どもの理解の状況とその理由を教師に提供することが改めて明らかとなった。また、上記2.の認識論的Veeの地図の記述内容の分析から、学習内容を自分の考えと共に整理できる子どもは、実験や概念の整理などの学習活動を自分で評価し、価値づけながら学習活動を展開するという学びの様態が明らかとなった。 上記3.では、子どもの認識論的Vee地図の作成が更に容易となるように、記述の順序性を逆にした「ハの字」型の新たな学習評価シートを研究協力者と共に作成し、授業実践場面おける試行によりデータの収集を行っている段階にある。ここで得られたデータの記述内容の分析を進めていくと同時に学習評価シート自体の評価等についても検討の余地がある。 今後も授業実践を通しての事例研究で得られたデータ等の分析により、認識論的Vee地図の活用に関する検証を継続する。
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