2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタ・コミュニケーション能力の向上に関わる要因の検討
Project/Area Number |
19830082
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Research Institution | Tokyo Future University |
Principal Investigator |
磯 友輝子 Tokyo Future University, こども心理学部, 講師 (00432435)
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Keywords | 社会系心理学 / 実験系心理学 / 対人コミュニケーション / 社会的スキル / メタ・コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は、対人コミュニケーションにおいて最も高次の社会的スキルとして位置づけられるメタ・コミュニケーションに関わる様々な要因の関連性を整理し、若者のメタ・コミュニケーション能力の向上をもたらす方略の提出を目指すことを目的とする。この目的のために、平成19年度は、以下の2つの研究(研究1、2)を実施した。ただし、研究1については平成20年度も継続して行う。 研究1は、平成20年度に実施する研究3で用いるコミュニケーション・スキーマ尺度の作成を目的とした質問紙調査である。平成19年度には、非言語的コミュニケーションに関する知識を測定するTONCK(the Test of Nonverbal Cue Knowledge,Rosip&Hall,2004)を邦訳し、さらに対人コミュニケーション研究で明らかになっている言語的コミュニケーションに関する項目を収集し、これらを前者に追加して尺度の予備項目を作成した。併せて、質問紙調査の際に構成概念妥当性の検討のために収集するべき社会的スキル尺度やパーソナリティに関する尺度の収集も行った。研究2は、研究3の会話実験の際に提示する、コミュニケーション行動モデルプランとなる言語・非言語的行動を抽出することが目的である。平成19年度は2者間会話実験を行い、会話場面をデジタル・ビデオ・カメラで撮影し、その記録画像をもとに言語内容、非言語的行動の書き起こし及び分類を行った。この結果は平成20年7月の国際心理学会で発表予定である。 これら2つの研究の成果を本年度実施する研究3において活用することで、コミュニケーションに関する知識の保有の程度や行動モデルプランの提示の有無が、メタ・コミュニケーション能力の向上にどのように関わるのかを明らかにすることができる。
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