2008 Fiscal Year Annual Research Report
メタ・コミュニケーション能力の向上に関わる要因の検討
Project/Area Number |
19830082
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Research Institution | Tokyo Future University |
Principal Investigator |
磯 友輝子 Tokyo Future University, こども心理学部, 講師 (00432435)
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Keywords | 社会系心理学 / 実験系心理学 / 対人コミュニケーション / 社会的スキル / メタ・コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は、対人コミュニケーションにおいて最も高次の社会的スキルとして位置づけられるメタ・コミュニケーションに関わる様々な要因の関連性を整理し、若者のメタ・コミュニケーション能力の向上をもたらす方略の提出を目指すことを目的とする。この目的のために、平成20年度は、社会的スキルと関わりが深いコミュニケーション・スキーマ保有の程度を測定する尺度の作成を前年度に継続して行い、具体的な方略の効果測定を目指した2者間会話実験の実施計画を立てた。また、前年度、抽出した会話実験時の言語・非言語的行動の特徴について平成20年7月に国際心理学会で報告した。 まず、前年度に作成したコミュニケーション・スキーマ尺度予備項目について、複数の有識者からの知識の提供のもとに再検討を行った。再検討された項目による尺度の妥当性と信頼性の検討のために、平成20年10月と1月末〜2月の2回にわたり、大学生を対象とした質問紙調査を実施した。この結果については平成20年10月の日本社会心理学会第50回大会・日本グループ・ダイナミックス学会第56回大会合同大会で発表予定である。次に、2者間会話実験の目的は、コミュニケーションに関する知識の保有の程度や行動モデルプランの提示の有無が、メタ・コミュニケーション能力の向上にどのように関わるのかを明らかにすることにある。したがって、実験で使用するコミュニケーション・スキーマ尺度の妥当性と、提示する行動モデルプランの信頼性のいずれもが高い必要がある。平成20年度は尺度の妥当性の検討と行動モデルプラン提示方法に関する情報収集および具体的な実験計画までにとどまり、実施時期と実験参加者への協力依頼の兼ね合いから、実験は本補助金対象終了期間になってしまうが、平成21年度に実施予定である。
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