2008 Fiscal Year Annual Research Report
重層的な社会関係資本に対する情報通信技術利用の社会的帰結に関する研究
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19830122
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
小林 哲郎 National Institute of Informatics, 情報社会相関研究系, 助教 (60455194)
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Keywords | 社会心理学 / 社会関係資本 / 情報通信技術 / 社会調査 / 一般的信頼 / 互酬性規範 / 社会的寛容性 / 評判 |
Research Abstract |
平成20年度は前年度の予備的な分析結果に基づき、ランダムサンプリング調査を郵送法によって行った。総務省統計局より公開されている市区町村データを用いたマクロレベルでの因子分析を行い、都市度を表す軸、および財政力指数等から構成される社会経済的豊かさを表す軸を抽出し、それらによってマッピングされる調査対象地点の中から3地点を選定した。選定された調査対象地点は、小田原市、旭市、清瀬市の3市である。 各市の選挙人名簿の閲覧申請を行い、層化二段無作為抽出法によって各1000人ずつの調査対象者を抽出した。抽出の対象年齢は20〜69歳とした。主な調査項目は以下の通りである。 1. ICT利用:PC/携帯メール送受信数(頻度・相手) 2. 社会参加・政治参加:組織・インフォーマルなグループへの参加、政治参加、地域防犯活動への参加 3. 心理変数:一般的信頼感・互酬性の規範・社会的寛容性・私生活志向 4. ネットワーク変数:地理的な区分に従ったネットワークサイズ・評判流通尺度 5. デモグラフィック変数 平成21年2月に発送作業を行い、同年3月に回答を締め切った。調査回答への謝礼としてボールペンが同封された。回収率は全体で約3割強であった。入力後クリーニングされたデータは、前年度に収集されたマクロレベルデータと紐付けされ、階層線形モデリングによって分析される。
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