2007 Fiscal Year Annual Research Report
走査型プローブ顕微鏡を用いた強相関電子系薄膜の局所物性測定とその応用
Project/Area Number |
19840014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 直毅 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 特任教員(特任助教) (30436539)
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Keywords | プローブ顕微鏡 / 強相関電子系 / 薄膜 |
Research Abstract |
本研究では、高安定な走査型トンネル顕微鏡/分光法(STM/STS)測定系の構築を基に、原子スケールで設計された機能性酸化物薄膜の物性測定手法の確立を目指している。H19年度は、当初の予定どおり、主に電子制御系の開発を行った。基本となる設計は世界的にも高分解能を有するカリフォルニア大学Wilson Ho教授グループのものに従い、当該研究室から細部の協力も得て電子回路の自作を行った。幾つかの電子部品についてはより安価、高性能なものに置き換えるため、素子の検討と回路設計の変更を行った。ADコンバータの最適化などによりデータ取得の高速化が可能となった。また開発中装置の原子間力顕微鏡としての応用を視野に、そのセンサ部となる水晶振動子の特性解析を行った。市販の水晶振動子を用い、様々な環境において、振動の電気検出(ピエゾ特性)と光ファイバ干渉計を用いた機械振動検出とを比較し、基本振動から高次の振動モードにおける力学特性の検出限界の検討を行った。また振動子の自励発振回路のテストとその電気検出回路の自作を行い、幾つかの知見を得た。試料系については、STMで測定予定の数種類のペロフスカイト型酸化物薄膜をレーザMBE法によって作製し、その基礎物性の測定を行った。
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Research Products
(1 results)