2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19840050
|
Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
柘植 直樹 Hiroshima Institute of Technology, 情報学部, 講師 (30449897)
|
Keywords | 流体 / 圧縮性オイラー方程式 / 半導体の流体力学モデル / 減衰評価 / 保存則 / 差分法 / 解の一意性 |
Research Abstract |
本研究では圧縮性オイラー方程式および半導体方程式の流体力学モデルを研究し、以下の結果を得た。 1圧縮性オイラー方程式の球対称解の減衰評価 圧縮性オイラー方程式の球対称解の時間無限大の漸近挙動を研究した。特に、初期値がある条件を満たせば圧力の重み付きの積分が減衰することを示した。球対称解に対しては、漸近挙動はあまり知られていないように思われる。 この方程式は不連続解を持つため、解の範囲を弱解まで広げなければならないが、この弱解を扱うのは困難である。そこで、以前1次元の同様な結果を示すときに用いた手法を用いた。すなわち、直接弱解を扱うのではなく、まず差分法で構成した近似解に対して減衰評価を導出する。この近似解は弱解に収束するので、結果として弱解に対しても減衰評価を得ることができた。1次元のときにはなかった低階の項の扱いが困難であった。 2半導体の流体力学モデルの定常解の一意性 定常解の存在はある条件Aの下示されていた。その解の一意性は、条件Aよりも強い条件Bの下、示されていた。本研究では、条件Aの下でも解の一意性が成り立つことを示した。解の凸性に着目する事が重要であった。
|