2007 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質シリコンへの導電性高分子膜の電解重合によるマイクロタスの作成
Project/Area Number |
19850012
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
深見 一弘 Kyoto University, エネルギー理工学研究所, 助教 (60452322)
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Keywords | 多孔質シリコン / 導電性高分子 / 電解重合 / 陽極酸化 / テンプレート |
Research Abstract |
多孔質シリコンへの導電性高分子、特にポリピロールの電解重合について検討した。フッ酸溶液中でシリコンを電気化学的に溶解すると多孔質化する。この多孔質構造はシリコンから成るため、電極としてそのまま使用できる。シリコンの多孔質化条件を変えることで、2nm,20nm,5μmの孔径を有する多孔質シリコンを作製し、電解重合の電極とした。これらの多孔質シリコンヘポリピロールを電気化学的に充填すると、どの孔径の多孔質構造においても孔底部から連続的に充填されることを明らかにした。多孔質シリコン内にポリピロールを充填した後、鋳型の多孔質シリコンを化学溶解により選択除去するとポリピロールのマイクロあるいはナノファイバーが配列して得られることを示した。配列ファイバーは直径1cmの電極全面に得られることも確認した。多孔質シリコンを作製する際に、電解電流を制御し、直線状の孔や樹枝状の孔を得た。これらの孔にポリピロールを電気化学的に充填すると、孔の形態を転写したスムースな表面あるいはラフな表面を有するポリピロールファイバーが得られ、比表面積の異なる配列ポリピロールナノファイーバーが得られることを示した。一般に、多孔質シリコンへ電気化学的に物質を充填すると多孔質シリコンの開口部で析出し、充填が困難である。ポリピロールが容易に多孔質シリコンへ充填できる機構について、電解重合中に高分子膜内に電解液や支持電解質が取り込まれたことに起因すると考えられることを示した。
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Research Products
(4 results)