2008 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス・グリーンケミストリーにおける金クラスターの新規触媒反応開拓
Project/Area Number |
19850018
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石田 玉青 Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 助教 (90444942)
|
Keywords | 金クラスター / 金触媒 / グリーンケミストリー |
Research Abstract |
多孔性配位高分子や酸化物などに直径5nm以下の金ナノ粒子および直径2nm以下の金クラスターを担持し、そのアルコール酸化、アミン酸化における触媒特性について検討した。 多孔性配位高分子担持金触媒では、金がクラスターサイズになると水素化反応で劇的に触媒活性が向上し、金粒子のサイズ効果は酸化反応よりも水素化で顕著であることを明らかにした。次にアミンの酸化からイミンを合成、次の水素化をone-potで行うことにより、選択的に1級アミンから2級アミンを得ることに成功した。 金触媒によるアルコールの酸素酸化はすでに報告されているが、アミノ基などの反応性官能基が共存する場合に基質選択性が発現するかどうかは、よく分かっていなかった。本研究では、アルコールとアミン共存下で酸化反応を行い、担体による生成物選択性に違いが現れるか、検討を行った。その結果、Au/NiOを用いてベンジルアミンをメタノール中で酸素酸化させると、アミンは酸化されずにメタノールが選択的に酸化され、できたギ酸メチルとベンジルアミンとの反応により、one-potでベンジルホルムアミドを選択率90%で得ることができた。一方、Au/TiO_2ではメタノールからギ酸メチルの生成は抑えられ、アミンが選択的に酸化されたオキシムが主生成物として得られた。このことから、金ナノ粒子の生成物選択性は担体の種類によってコントロールできることを明らかにした。また、アルコール選択性の高い金触媒を用いることで、ベンジルアルコールとアニリンを基質として、酸化・水素化を連続して行うと選択的に非対称2級アミンを合成することができた。
|
Research Products
(27 results)