2007 Fiscal Year Annual Research Report
異種金属結合型ペプチドを用いた分子エレクトロニクスデバイスの開発
Project/Area Number |
19850030
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
磯崎 勝弘 National Institute for Materials Science, ナノ有機センター, NIMSポスドク研究員 (30455274)
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Keywords | ペプチド / 自己組織化 / 整流特性 |
Research Abstract |
申請者は本研究課題においてa-ヘリックス上に金属原子が配列した種々の分子ワイヤーを作成し、メタル化ペプチドの構造や電気特性および金属原子の磁気・電気特性を利用した新しいタイプの分子エレクトロニクスデバイスの創製を目的として研究を行う。また、メタル化ペプチドの自己組織化を利用したサブマイクロオーダーの分子回路の構築を行い、ペプチドナノワイヤーを用いた分子コンピューティングの可能性について検討を行う。 メタル化ペプチドを用いて分子エレクトロニクスデバイスの開発を行うためには、1)電子移動特性の高いメタル化アミノ酸の設計、および2)メタル化ペプチドの立体構造誘起、の2点が大きなキーポイントとなる。そこで、今年度は種々のメタル化アミノ酸ライブラリーを構築し電気化学的特性について評価を行うことを目的に研究を行った。その結果、ベンジリデンアミノ配位子を有する白金結合型アミノ酸の超分子集合体が電圧印加に応答してコンデンサー特性を示すことが明らかになった。くし型電極上に塗布された繊維上の超分子集合体は、一旦正負の電圧を印加すれば、蓄えた電荷によってしばらく通電可能であることが確認された。同様の蓄電特性は自己組織化していないアモルファスな個体粉末では確認されないことから、メタル化アミノ酸およびペプチドの超分子組織化構造が分子エレクトロニクスデバイスとしての機能発現に必要不可欠であることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)