2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19850031
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
山内 悠輔 National Institute for Materials Science, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 岩手独立研究者 (10455272)
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Keywords | メソポーラス物質 / メソポーラス金属 / 界面活性剤 / リオトロピック液晶 / ナノ構造体 / 電気化学プロセス / 金属 / 鍍金 |
Research Abstract |
規則的な細孔配列と高い表面積を有しているメソポーラス金属は、金属のみの骨格であり、従来のシリカ系メソポーラス物質では不可能であった電気化学的な幅広い応用が期待できる.本研究では,メソポーラス金属の形態制御に着目して,研究を進めた. 1.制限空間に適用可能なメソポーラス金属の新規還元手法の確立 還元剤として室温で昇華性を有するジメチルアミンボラン粉末を選択し,ガラス基板上に形成した液晶相と同一の密閉容器内に静置することで液晶相中のPt種を還元した.金属種の析出速度は還元時の温度により制御可能であり,還元時に25℃に保つことで鋳型の高度な規則構造を反映したメソポーラスPtの合成に成功した.また,前駆溶液中に複数の金属種を加えることで,Pt-RuやPt-Niといった二元型合金も合成できた.本還元手法では,分子レベルの大きさの還元剤が気相から供給できるため,非導電性部位にも適用可能な汎用性の高い金属種の還元方法である. 2.メソポーラス金属ファイバーの合成 陽極酸化ポーラスアルミナ中の直径約30〜100nmのチャネルを制限空間として用いた.ポーラスアルミナのチャネル中に液晶相を形成した後に,前述の還元剤の気相輸送により金属種を還元し,メソポーラスPtファイバーを合成した.両親媒性分子の自己組織化の際の制限空間の影響を受けて,ファイバー中のメソ構造は,ロッドの壁にそって環状に配向していた.ファイバー同士は,陽極酸化ポーラスアルミナのチャネルの配列を反映して一方方向に配列しており,ファイバー中の環状のメソ細孔とロッド間のマクロ間隙を有する階層的空間を作り上げることができた.
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Research Products
(7 results)