2007 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能瞬時速度場計測による衝撃波と水素噴流燃焼の干渉現象の解明
Project/Area Number |
19860009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 寿 Tohoku University, 流体科学研究所, 助教 (40444020)
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Keywords | Compressible Flow / Shock Waves / Combustion / Particle Tracking Velocimetry |
Research Abstract |
初めに,デジタルスチルカメラを用いて超音速主流および斜め衝撃波まわりの基礎的な流れ場における粒子画像を撮影した.自己相関PTVにより超音速流れ場のベクトル分布を求めることに成功した.これらにより,従来のPTVよりはるかに高い空間分解能で超音速流中のベクトル分布を取得できることを確認した. また,これまでに開発した超音速主流への粒子供給装置を追加作成し,これを壁面噴射装置のチャンバー手前でバイパスするように接続することで,壁面噴射場のPTV計測に適した粒子濃度を供給することに成功した.さらに,壁面でのレーザー光の反射を低減する光学系を構築し,壁面噴射場における粒子画像を撮影することに成功した.これらとPTVの高い空間分解能という特徴を生かし,壁面噴射場における再循環流を含む流れ場の構造を詳細に得ることができた. 得られた壁面噴射場の速度ベクトル分布から,噴射口下流側の再循環領域における代表長さ,代表速度,代表滞在時間を求める手法を開発した.衝撃波が噴射口の下流側に入射されると,代表長さが急速に大きくなった.一方,代表速度は衝撃波の入射位置によらず,ほぼ一定の値を示した.その結果,衝撃波が噴射口の下流側に入射されると,代表滞在時間が急上昇することがわかった.これは,衝撃波入射位置が下流であるほど低い主流全温でも保炎が達成できたことと一致した.すなわち,これまでシュリーレン法などの可視化技術で得ることのできなかった噴射口下流側での再循環領域は,衝撃波の入射により拡大し,燃料ガスの滞在時間が増加するため,保炎限界が拡大すると考えられる.
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Research Products
(3 results)