2007 Fiscal Year Annual Research Report
ランダム化アルゴリズムに基づく新たな拘束システムの解析手法とモデル予測制御法
Project/Area Number |
19860032
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
畑中 健志 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (10452012)
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Keywords | 拘束システム / ランダム化アルゴリズム / 予測制御 / 制御不変集合 / 最大出力許容集合 |
Research Abstract |
本年度は主に実験環境の構築と確率的拘束条件充足の概念に基づく予測制御則の提案を行った.いずれも初年度としては満足のいくものであったと考えている. まず,当初の計画通り,これまでに提案した結果の有効性検証実験のための実験環境の構築に取り組んだ.実機としてはZMP社のモバイル倒立振子型組込みロボットe-nuvo WHEELを採用し,これを複数台購入した.ここでは振子の安定化を目的としたローカル制御器が組み込まれたシステムへの指令入力を,制御装置から無線通信機器を介して与えるシステムを構築した.これにより少なくとも拘束条件を満足するように指令入力を整形するリファレンスガバナのような機構は容易に実装可能な環境が構築できた.また,実装にはマルチパラメトリック計画法を用いることとしたが,そのサーベイから得られた知見を解説記事と講演という形で紹介することができ,制御理論および制御応用の発展に貢献できたと考えている.この環境を用いた実験結果は論文誌に投稿予定である. 次に,確率的出力許容集合の概念を拡張し,これに基づく予測制御則を提案した.当初の計画では,集合に不変性を課すことで安定性を保証する予定であったが,計画通りに進まなかったため方針を変更し,予測制御器の上位にスケジューリング機構を付加する階層型の予測制御則を用いることでこれを保証した.この内容は第36回制御理論シンポジウムにて発表を行い,また現在論文投稿準備中である.なお,前年度からの結果を国内外の論文誌や国際会議に投稿し,査読の結果全て採録された.
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Research Products
(6 results)