2008 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子によるテラヘルツ機能メタマテリアルの創製
Project/Area Number |
19860039
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松井 龍之介 Mie University, 大学院・工学研究科, 准教授 (80452225)
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Keywords | 光物性 / テラヘルツ材料・素子 / 導電性高分子 / プラズモニクス / メタマテリアル |
Research Abstract |
従来の光学の常識をはるかに超えたまさに夢のような光学材料・素子を実現する技術としてメタマテリアルに関する研究が近年活発化する中、本研究では導電性高分子を用いた新規機能メタマテリアルの創製を目的とし、ポリピロールを用いたリライタブル・メタマテリアルの創製についての研究を遂行してきた。 導電率の高い良質なポリピロールの合成法として低温(マイナス40度程度)での電解重合が有効であることが知られていることから、前年度に引き続き合成システムの構築に努め、現在では導電率の異なった導電性高分子薄膜を再現性良く合成することが可能となっている。テラヘルツ時間領域分光測定については本学の研究協力者(卒研学生)を同行させ、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの萩行教授の研究室にて共同で行った。ドーピングレベルの異なる試料において対象としているテラヘルツ周波数領域(0.1〜2THz)においてその誘電的特性に顕著な違いが見られたが、未だ説明のつかない部分が残っており、論文投稿するには至っていない。現状においては、原理デバイスの提案と特許出願するに止まったが、近年産学界において注目度の高いテラヘルツ周波数帯における光学素子の提案は、非常に意義深いものであると考える。 本研究のスタートアップとして十分な合成システムを構築することができた。今後さらに進展させ様々なテラヘルツデバイスの提案につなげていく所存である。
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Research Products
(1 results)