2007 Fiscal Year Annual Research Report
FEM解-BIEM解融合法による不均質地盤内の断層破壊解析手法の開発
Project/Area Number |
19860040
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 浩之 Kyoto University, 防災研究所, 助教 (70452323)
|
Keywords | 断層 / 震源 / 有限要素法 / 境界積分方程式法 / 破壊の伝播 |
Research Abstract |
地震時に断層で生じる破壊の進展過程を動力学に基づいてモデル化する動力学震源モデルは,過去の実地震において発生した断層破壊現象に物理的な背景を持たせて説明してきた.また同時に,その破壊過程の数値解析手法も発展を続けている.有限要素法や差分法,境界積分方程式法などがその手法として利用されているが,破壊過程の数値解析の特徴である,1)断層近傍の応力場を高精度に求めること,2)不均質な地盤の解析が可能であること,の両者を十分に満足させる手法は以上に挙げた解析手法単一では難しい.本研究では,境界積分方程式法の利点である断層近傍の応力場が高精度に表現されることと,有限要素法の利点である複雑な地盤に対する応力場が計算可能であることとを利用して,両手法を組み合わせた新しい破壊過程の数値解析手法を開発している.本年度は得られた成果は以下の通りである. 1、高精度な破壊伝播解析手法を2次元問題について開発した.本手法による解析から,地表面の存在が断層の破壊を複雑にすること,破壊の進展する速度を速くすることなど,影響を受ける可能性があることが示された.また,簡単な並列化アルゴリズムにより計算の効率化を図った. 2、本手法に取り込む境界積分方程式法をより高精度なものとするために,より高次の形状関数を容易に導入することができるガラーキン境界積分方程式法を開発し,2次元の破壊伝播解析に適用してその有効性を確認した.
|