2007 Fiscal Year Annual Research Report
液相還元法と無電解めっき法を組み合わせた金属ナノ粒子の表面改質と合金化
Project/Area Number |
19860041
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八木 俊介 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (60452273)
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Keywords | 金属ナノ粒子 / 液相還元法 / 無電解めっき法 / 表面改質 / 合金化 |
Research Abstract |
今年度の研究実績は以下の通りである。 1.【液相還元法による銅、錫ナノ粒子の核生成および成長機構の解明と定量化】 液相還元法による銅ナノ粒子および錫ナノ粒子作製プロセスについて、X線回折法による構造解析、水晶振動子マイクロバランス法による金属の析出速度の測定、浴中の浸漬電位の測定を組み合わせて定量的に解析した。その結果、金属ナノ粒子形成の駆動力を浴のpHにより制御できること明らかにした。金属イオンの溶解度は浴のpHや温度により大きく変化し、これにより生成する核の大きさが制御できることが分かった。さらに、ポテンシャルダイアグラムの一つである電位pH図を活用し、浸漬電位を浴中の化学種の濃度などで制御すれば、最終生成物の酸化状態をコントロール可能であることを見出した。本研究で得られた知見は他の系、例えばニッケルやコバルトなどの金属ナノ粒子の形成のための足がかりになるものであり、プロセスに対して平衡論的な解釈を与える研究として重要である。 2.【研究の実績発表】 上記の研究成果について、第9回関西表面技術フォーラムにて2件、(社)資源・素材学会平成20年度(2008年)春季大会にて1件、口頭発表を行った。また、上記の研究成果をまとめた論文は、米国電気化学会誌(Journal of the Electrochemical Society: Volume 155, number 6)に掲載される予定である。
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Research Products
(4 results)