2008 Fiscal Year Annual Research Report
実験と体感による防災リスクコミュニケーションの手法の開発
Project/Area Number |
19860075
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
福本 早苗 Mukogawa Women's University, 生活環境学部, 教授 (20434938)
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Keywords | 地震防災 / リスクコミュニケーション / 体感教育 / 建築構造 / 構造模型 / 女子学生 |
Research Abstract |
本研究では、1.国民自らが地震被害の怖さを把握することによってこそ「地震防災に関わるリスクコミュニケーション」が成就する;2.少子化が進行するわが国において、防災に従事する人材を育成するためには、実の材料や寸法や力感を理解しうる実感・体感教育が不可欠である;3.女性の社会進出はめざましく、地震防災にかかわるプロジェクトにおいても彼女達が活躍する場は増えるはずである、を主張点とし、1.一般国民にも伝わる防災学習ツールを造る;2.女子大生を被験者・学習者とする;3.体感・実感に頼る学習方法を考案する、ことを研究の目的とする。本研究では、下記の3ステップからなる研究を展開した。(A)体感・実感促進教材の試作;(B)体感・実感実験法の考案;(C)学習効果の評価:(A)、(B)の開発による学習効果の定量化。H20年度においては、特に(B)を改良発展させるとともに(C)を実行した。(B)構造力学と分類される講義課目をできるだけ直感、実感、力感によって理解させるための半期学習プログラムを試作した。これに合わせて、このプログラム支援ツールとして、女子学生が手にとって重量感、寸法感を実感できる一連のゴム模型シリーズを製作した。(C)(B)の効力を計るために、3年生の女子学生43名を対象とした構造力学の半期授業に(A)(B)を適用した。特に教材模型の使用を通じて体感、力感が構造力学を理解する上でどの程度、寄与するかを計るために、授業前後に課題を解かせ、同時に学習模型の果たした役割について自由記述させることを通して、本研究で試作した学習プログラムとその支援学習模型の効用の定量化に努めた。
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