2007 Fiscal Year Annual Research Report
異構造マスタスレーブマニピュレータを用いた医療ロボットシステムの開発
Project/Area Number |
19860080
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
大場 譲 Sendai National College of Technology, 電子制御工学科, 助教 (80455104)
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Keywords | ロボティクス / 制御理論 / ハプティクス / センサ応用 |
Research Abstract |
マスタスレーブマニピュレータを用いたバイラテラル制御技術により遠隔地における触覚の再現を行う研究も数例報告されている。しかしそのほとんどが同構造のマニピュレータ2台を用いた物である。しかしながら実際の現揚で用いられるマニピュレータは作業効率向上のため人間が操作を行う側(マスタ)と、作業を行う側(スレーブ)の構造が異なる場合が多く、また行う作業によって作業側のツールは変更があるため、スレーブマニピュレータの構造は様々な形を取る。つまり従来までのバイラテラル制御技術では対応できないのである。 本研究では異構造のマスタスレーブマニピュレータに対して触覚の再現を可能とする制御系を開発する。提案するバイラテラル制御手法は個々のロボットシステムに構築した制御系に影響を与えずに、異構造のロボットシステムにおいてバイラテラル制御実現する。 初年度は1自由度鉗子ロボットの設計・製作を行った。製作したロボットにはアクチュエータとしてリニアモータを採用している。これはリニアモータが摩擦の影響を受けにくく、機械共振を持たない理想的なアクチュエータであるからである。作成した2台のロボットはOSをRT-Linuxとした制御用PCを用いて、バイラテラル制御系を構築しその特性評価を行った。 評価実験から、マスタ・スレーブマニピュレータ間の力・位置の一致が確認できており、良好な制御特性が得られている。しかしながら、機構部による非線形摩擦の影響等が多少見られ制御特性に悪影響を与えており、その対策が必要である。
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