2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞接着装置タイトジャンクションの再編成と分解制御
Project/Area Number |
19870014
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小田 裕香子 Kobe University, 医学研究科, 助教 (70452498)
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Keywords | 細胞接着 / タイトジャンクション / ユビキチン化 / クローディン |
Research Abstract |
多細胞生物の発生過程や個体の組織のターンオーバー、また細胞分裂などの際、上皮細胞シートの中で細胞が動く。この時、細胞接着装置はダイナミックに崩壊と再構築される。細胞間隙のバリア機能を担う細胞接着構造であるタイトジャンクション(以下TJと呼ぶ)は、このような接着の再編成をしながらもバリア機能を維持しなければならず、そのためにTJの崩壊と再編成は巧妙に制御されているはずである。しかしながら、その分子メカニズムは不明である。本研究では、TJの分解制御機構の解明を目指している。 これまでTJ構成分子であるクローディンに結合するタンパク質として、ユビキチンリガーゼLNXを同定していた。今年度、ユビキチンリガーゼLNXが細胞内で本当にクローディンのユビキチン化と分解に機能するかを検討した。クローディンを発現している細胞にLNXを過剰発現すると、クローディンのユビキチン化および分解が増強されていることを見出した。また、ドミナントネガティブ型LNXはクローディンの分解やユビキチン化に影響しないことを示した。さらにクローディンの分解機構を詳細に検討した結果、クローディンはプロテアソーム系ではなく、エンドサイトーシスされた後にリソソームで分解されること見出した。これらの結果は、タイトジャンクションの分解制御機構を初めて明らかにしたものであり、J Cell Sci.2009,122,985-994に報告した。
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