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2007 Fiscal Year Annual Research Report

腐朽劣化を受けた木質構造物の性能評価に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19880001
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

澤田 圭  Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 助教 (10433145)

Keywords筋違い耐力壁 / 腐朽 / 土台 / 荷重-変形角関係 / 最大耐力 / 接合具
Research Abstract

本研究は、木材腐朽を有する木質構造物の耐力・変形性能の変化を調べることで腐朽程度と構造性能の関係を明らかにし、構造物の残存性能の評価に資するものである。
当該年度は木造住宅に広く用いられている筋違い耐力壁を対象とした。柱脚部と接する土台部分に腐朽が生じている場合を想定し、500×105×105mmのトドマツ製材に褐色腐朽菌オオウズラタケを用いて強制腐朽処理を施した。本研究では、実験室レベルで実施可能な腐朽処理であること、大きな力を受ける箇所を集中的に腐朽させること、実験は実大寸法の木質構造物で行うことを留意した。
ホゾ穴端部から材端に向かって木材の応力波伝播速度(FAKOPP)およびドリル穿孔抵抗値(レジストグラフ)を測定した結果、ホゾ穴周辺の木材内部で腐朽劣化がみられ、目視観察では柱と接する土台表面に腐朽がみられた。
腐朽処理した木材を柱脚部に固定して正負繰り返し加力試験を行った。試験体は壁長910mmの片筋違い耐力壁とし、柱と横架材の接合は長ホゾで込栓差し、筋違いは筋違いプレートを用いて柱と横架材に釘接合した。小変形時は込栓接合部や釘接合部が耐力壁の抵抗機構に主に寄与したため、腐朽の有無にかかわらず同じような荷重-変形関係を示した。しかし、耐力壁の変形が進むにつれて腐朽部では柱による土台のめりこみが顕著となり、健全状態と比べて最大荷重は低下した。この結果は、構造材に腐朽が生じている時、例え日常使用時には支障がなくとも大きな外力を受けた際にはダメージを受けやすいことを示唆している。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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