2007 Fiscal Year Annual Research Report
水産養殖におけるプロバイオティクス候補菌の標識化と動態解析
Project/Area Number |
19880014
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
田中 礼士 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (80447862)
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Keywords | 水産養殖 / プロバイオティクス / アワビ / 乳酸菌 / ビブリオ / 蛍光GFP |
Research Abstract |
平成19年度は以下の結果を得た。 すでに本研究室では抗菌活性を有する乳酸菌を2株分離し、同定済みであるが、これら2株に対して有効なシャトルベクターを開発した。すなわち、染色体DNAと部分的に相同領域を有する線状DNA断片を電気窄孔法で導入し、既存のspacプロモーターを有するプラスミドによる相同組換え能を利用してGFP蛍光を発することができる株を作出した。このベクターは大腸菌を乳酸菌に組み替えが可能であり遺伝子操作をより容易にすることができた。また、相同組換え部位はαガラクトシターゼ遺伝子とした。平成20年度にはこのベクターの乳酸菌における安定性、有効性を検証する予定である。 さらに、アワビの消化管内細菌等からプロバイオティクス養殖に適した株の分離に成功した。具体的には乳酸菌と同様にVibrio属などの有機酸を生産する通性嫌気性細菌をターゲットとし、これらの分離株に対し、乳酸菌でのスクリーニングと同様の試験を課し、ライブラリを構築した。これまでにアワビ消化管内で優占しているという報告のある新種のVibrio属細菌について約60株程度分離することができた。また、魚類消化管内で分離された報告のあるPhotobacterium属細菌について20株のライブラリーを構築した。また、これまでに分離されたことのない新規な細菌群の分離に成功した。平成20年度にはこれらの株のプロバイオティクス効果の検証を行う予定である。
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Research Products
(2 results)