2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタゲノムライブラリーをり用した未知遺伝子スクリーニング法の開発
Project/Area Number |
19880040
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
内山 拓 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 生物機能工学研究部門, 研究員 (70450658)
|
Keywords | メタゲノム / メタゲノムライブラリー / FACS / SIGEX / スクリーニング法 |
Research Abstract |
本研究はメタゲノムライブラリーのハイスルーットなスクリーニング系であるSIGEX法に用いる為の宿主を、大腸菌以外に拡張することを目的としている。今年度はγプロテオバクテリア門であるEscherichia coliとファーミキューテス門であるBacillus subtilis、両方の宿主で使用可能なオペロントラップベクターの構築を試みた。具体的には、E.coliとB.subtilis.両方の宿主で使用可能な市販のシャトルベクター(pHTO1)にgfp遺伝子を組み込んだオペロントラップベクターの構築をおこない、その構築に成功した。このオペロントラップベクター、pEBgfpは両方の宿主においてGFPを発現することが可能である事を確認した。またE.coliと中等度高温菌に属するGeobacillus thermodentrificansの、両方の宿主で使用可能なオペロントラップベクター、p19STKgfpの構築もおこない、これに成功した。pl9STKgfpは両方の宿主において、E.coliにおいては37℃、G.thermodentrificansは60℃で安定にGFPを発現することが可能である事を確認している。また、ヂイノコッカス・サーマス門であるT.thermophilusで使用可能なオペロントラップベクターpYKgfpの構築をおこない、その構築に成功した。しかしながらpYKgfpは宿主T.thermophilusにおいて安定的にはGFPが発現しないことを確認した。 今回の成果により、E.coliとB.subtilisの系で共通のライブラリーを構築することが可能となり、SIGEX法を用いたスクリーニングによって、得られる遺伝子資源に変化が生じるか否かを確認する為の基盤技術を整えた。またE.coli、G.thermodentrificansシャトルベクター系を構築する事により、分子進化的手法を用いて、gfp遺伝子に耐熱性を付与させる為の基盤を整えた。T.thermophilusで使用可能なオペロントラップベクターの構築においては、GFPの発現については確認する事ができたので、分子進化的手法を用いてgfp遺伝子の耐熱性を向上させる、或いはgfp遺伝子のプロモーターを置換することにより、今回構築したオペロンベクターの改正が可能であるだろうと考えられた。
|