2008 Fiscal Year Annual Research Report
一酸化窒素合成酵素を標的とした筋萎縮性側索硬化症に対する治療法の開発
Project/Area Number |
19890016
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 直輝 Tohoku University, 病院, 医員 (70451599)
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Keywords | 一酸化窒素 / 筋萎縮性側索硬化症 / 筋萎縮 / tail suspension / SOD1 |
Research Abstract |
本研究代表者の鈴木は一酸化窒素合成酵素(nNOS)由来のNOが廃用性筋萎縮を促進することを初めて見出した. 本研究では筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態を骨格筋側の視点で捉え直しnNOSを修飾することによるALSの新規治療法開発の可能性について検討する。以前の研究でDGCの各要素を調べ尾部懸垂による筋萎縮の過程でnNOSの発現は筋細胞膜から減少し, 細胞質に移行することを見出した. nNOS欠損マウスやnNOS阻害剤投与群では萎縮耐性が観察された. 一酸化窒素(NO)の生体内での産生量をEPR spectrometryで定量した所, 萎縮筋でnNOS由来のNO産生増加を認めた. さらに筋萎縮関連E3-ubiquitin-igaseであるMuRF1, atroginlの発現およびFoxo3aの活性化はnNOS欠損マウスで抑制された. 尾部懸垂によるnNoSの局在変化がNoの過剰産生を引き起こし, 筋萎縮に繋がる新しい経路の存在を明らかにし, NOの産生過多を抑制することで筋萎縮を軽減できる可能性があることを示せた(JCI O7)本年度はH46R変異S0D1遺伝子導入マウスを用いて後肢の筋萎縮進行時のnNOSの変化にっいて検討した。またALS病態ではiNoSが発現増強し、病勢のコントロールのためにはnN0S以外のNoS subtypeの調整も必要であるとがえられた。
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Research Products
(3 results)