2007 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティック理論を導入した口腔癌の化学療法感受性の増強
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19890028
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅崎 将樹 Tohoku University, 病院, 医員 (50444013)
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Keywords | エピジェネティクス / 口腔癌 / アポトーシス |
Research Abstract |
平成19年度は口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-2,-3,-4)、およびp53野生型の肺癌細胞株A549を用いて、エピジェネティクス制御化合物であるZebularine (ZEB)とsuberoylanilide hydroxamic acid (SAHA)と抗癌剤(CDDP,5-FU)の併用効果による細胞毒性・アポトーシス誘導効果を検討した。 【結果】HSC-3細胞では、CDDP単独処理に比較してZEBの前処理またはSAHAの同時処理でCDDPによる細胞毒性が有意に増強した。CDDP単独で30%、CDDP/ZEBまたはCDDP/SAHAで80%のアポトーシス誘導が確認された。一方、5-FUの処理では、5-FU/SAHAでアポトーシス誘導の増強が観察されたが、5-FU/ZEBは逆に5-FUの細胞毒性を減弱するという、興味深い知見が得られた。この薬剤の減弱作用についてのメカニズムは現在解析中である。 【研究成果の意義】19年度の研究実施結果により、口腔癌の抗癌剤感受性にはエピジェネティクス制御が関与し、ZEBやSAHAと抗癌剤の併用は薬剤感受性増強に有効であることが示唆された。しかし、その併用効果は、併用する抗癌剤の種類により異なり、抗癌剤の代謝や抗腫瘍効果の作用機序に依存していることが推察された。本研究成果は、薬剤併用による思いがけない副作用を回避するために非常に重要な意義をもつ。
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Research Products
(3 results)