2008 Fiscal Year Annual Research Report
PET-CTを用いた代謝に基づく腫瘍診断治療に関する研究-重粒子線治療への応用-
Project/Area Number |
19890037
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
宮久保 満之 Gunma University, 医学部, 医員 (50451729)
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Keywords | 外科系歯学 / 放射線,X線,粒子線 / 頭頸部腫瘍 / ポジトロンCT |
Research Abstract |
平成19年度に続き、顎口腔領域に腫瘍性病変を有する症例に対し、治療前後にF-18標識αメチルタイロシン(FMT)およびF-18標識フルオロデオキシグルコース(FDG)を用いたPET-CT検査(GeneralElectric社製)を実施し、画像データと病期分類、病理組織診断結果などとの対比を行った。併せて病理標本およびCT・MRIなど他検査と対比した。その上で、1)腫瘍の良悪性の鑑別、2)腫瘍悪性度のgrading、3)リンパ節転移や遠隔転移などの病期診断,4)放射線・化学療法の治療効果判定、5)治療後の再発判定などにおける検査の有用性を検討、現在データを解析し、報告の準備を行っている。 本年度は口腔癌の症例を対象として、各種増殖関連マーカーとFDGの集積との比較を行い、現在国際雑誌に投稿、審査を受けている。増殖関連マーカーの発現を非侵襲的に推定することが可能であれば、適切な治療の選択を効率よく行うごとができる可能性がある。また、18F-FMTは、細胞内では代謝されないことが示されており、悪性腫瘍細胞への取り込みは、LAT1(L-type amino acid transporter-1)の発現と相関することが推測され,より特異性の高い集積が得られる可能性がある。そこで手術時に得られた検体を用いて、抗LAT1モノクローナル抗体を用いた免疫染色を行い、LAT1の発現状態を観察している。その上で、18F-FAMTの集積と病理組織学的・免疫組織化学的検討結果との相関を明らかにすることを目標としている。また、平成21年度以降は新たな治療施設が完成予定であり、代謝に基づく腫瘍の診断治療に関する検討を継続する。
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Research Products
(3 results)