2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19890042
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
矢島 大介 Chiba University, 大学院・医学研究院, 特任教員 (60451754)
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Keywords | 法医学 / 細胞死 / 脂質酸化 |
Research Abstract |
今年度は、マウス胚線維芽細胞MEFsを虚血・再還流状態に暴露し、虚血条件下で抗酸化剤および数種の電子伝達系阻害剤を添加して、それらの影響を調べることにより、細胞死の機序の解明を行った。抗酸化剤の添加で細胞死および脂質過酸化は抑制され、各種の電子伝達系阻害劇では阻害部位により様々な細胞死および脂質過酸化抑制効果を示した。この結果から、細胞膜の脂質過酸化と細胞死との関連性が示唆された。また、虚血時の細胞死および脂質過酸化の発生は電子伝達系の阻害部位により違いがあることが示唆された。以上の研究結果をまとめた論文は雑誌Cell Biochemistry & Functionに採用された。一方、過酸化脂質の分離と定量は昨年度に引き続き行い、データの蓄積を試みた。虚血・再還流状態に暴露した細胞および通常の酸素状態に暴露したものを集め、脂質を抽出後、薄層クロマトクロマトグラフィーで展開。カルジオリピンCL分画を分離し、CLの定量を行った。また、残余のCLを過酸化脂質検出蛍光試薬DDDPで分析したところ、一部の試料では虚血に暴露したもので過酸化脂質量の増加を認めたが、今回も結果にばらつきが多く統計的に有意な差は認められなかった。一方、各条件に暴露した細胞を直接ホモジナイズし、CLを抽出した後、リン酸緩衝液に溶解させ、ボスホリパーゼA2を用い脂肪酸に分解し、分解後の試料から脂肪酸を抽出後エタノールに溶解して、HPLCを用いて定性・定量を試みたが、ピークの不分離と流出時間の不安定があり、今回も良好な結果を得ることはできなかった。今回のDDDPを用いた検出法での測定値ばらつきの原因は結局解明できなかった。今後は測定法の改良を試みたい。また、HPLCでの検出では、やはり移動層・カラム条件が不適当である可能性が高いため、今後はこれらの条件にさらに検討加えていく予定である。
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Research Products
(1 results)