2007 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣明細胞癌に対するmTORを標的とした分子標的治療の可能性の検討
Project/Area Number |
19890125
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬淵 誠士 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (00452441)
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Keywords | 卵巣明細胞癌 / Tissue Microarray / mTOR / RAD001 |
Research Abstract |
我々はまず、 手術時に採取し、保存された卵巣明細胞癌検体および漿液性卵巣癌検体を用いてTissue Microarrayを作成し、免疫組織染色法によりmTORの活性化の頻度を検討した。その結果、卵巣明細胞癌の90%以上でmTORが活性化していることが明らかとなり、これは漿液性癌における活性化頻度と比べ有意に高いものであった。これまでに、mTOR阻害剤はmTORが活性化している細胞にのみ有効である事が我々を含む複数の研究により証明されている。したがって、今回の我々の免疫組織染色の結果は、卵巣明細胞癌に対するmTOR阻害剤の有効性を強く示唆するものである。 そこで、mTOR阻害剤の有効性を検討するため、以下のIn vitroの実験を行った。 既に樹立された5つの卵巣明細胞癌細胞株を用い、まず、これらの細胞株においてもmTORが活性化していることをWestern Blotting法で検討した。その結果、全ての細胞においてそのmTORが活性化している事が確認された。続いてmTOR阻害剤によりその活性を抑制し、MTS Assayおよびフローサイトメトリー法にて抗腫瘍効果を検討したところ、mTOR阻害剤がG1 Arrestを介して卵巣明細胞癌細胞株の細胞増殖を有意に抑制することが示された。
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Research Products
(3 results)