2007 Fiscal Year Annual Research Report
健康高齢者と長期臥床高齢者の温度伝導率に基づく褥瘡発生予測ツールの開発
Project/Area Number |
19890128
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊部 亜希 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (80452431)
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Keywords | 褥瘡発生予測 / 健康高齢者 / 長期臥床高齢者 / 温度伝導率 |
Research Abstract |
<目的> 本研究においては、健康高齢者と長期臥床高齢者に対し、皮膚組織の温度伝導の比較を行うことにより、温度伝導率を褥瘡発生の予測ツールとして使用できるかどうかの基礎的検証を行うことである。H19年度は健康高齢者を対象とし、臥床前後の仙骨部における温度伝導率を求め、関係因子を検討した。 その結果、以下のことが明らかとなった。 <本年度の成果>データ分析対象となった被験者は9名であった。 1)対象者基礎データ:年齢は平均69.4(3.2)歳であり、収縮期血圧は134.4(20.8)mmHg、拡張期血圧は76.2(12.5)mmHg、体脂肪は28.6(5.7)%であった。 2)臥床前後の温度伝導率:皮膚温度より算出した温度伝導率は、臥床前が3.826×10^<-7>(1.40×10^<-7>)、臥床後が4.205×10^<-7>(1.54×10^<-7>)であり、臥床前後に有意差はみられなかった。 3)温度伝導率と基礎データとの相関:年齢とは相関がみられなかったが、収縮期血圧、拡張期血圧、体脂肪とにはそれぞれ、r=-0.718,-0.680,-7.79(p<0.05)の負の相関関係がみられた。 このことから、健康高齢者では、短時間の臥床による温度伝導率への影響が見られないこと、温度伝導率は血圧が高く、体脂肪が高いほど、悪くなるという関係が明らかとなった。今後この因子を含めた検討が必要であることが考えられた。
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