2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血管内皮細胞を用いたテロメラーゼ遺伝子TERT新規機能の解析
Project/Area Number |
19890134
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
阿武 久美子 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30452585)
|
Keywords | TERT遺伝子 / 血管内皮細胞 / 細胞老化 / テロメア / G-tail / 再生医学 |
Research Abstract |
血管内皮細胞は血管維持・新生に重要な役割を果たしており、長寿命で正常性を保った培養血管内皮細胞は疾患のin vitroモデル、血管新生をターゲットとした新薬開発、再生医療への利用が期待される。本研究では、1.この細胞機能亢進がhTERT遺伝子によるテロメア・G-tail延長によるものか、2.hTERT遺伝子の未知の新規機能はあるか、3.hTERT導入血管内皮細胞の血管新生能はin vivoで発揮されるか、4.hTERT遺伝子の未知の機能はin vivOで発揮されるか、を検証する事を目的とし研究を遂行した。 培養血管内皮細胞に染色体末端テロメアDNAを延長するhTERT遺伝子を導入し細胞不死化、hTERT導入血管内皮細胞はin vitroでの管腔形成能、血管内皮細胞マーカーvWF、各種サイトカイン発現を継代早期の血管内皮細胞と同等以上に維持する事を確認した。また細胞内でのhTERT遺伝子の転写を調節するために、野生型ベクター2種(Tet-ON-hTERT, Tet-OFF-hTERT)および変異型ベクター2種(Tet-OFF-変異型hTERT, Tet-ON-変異型hTERT)を作成した。引き続き血管内皮細胞にこれらのレトロウイルスベクターを導入して細胞株を作成を試みた。DOC添加あるいは除去によるhTERT遺伝子の発現誘導または発現抑制について確認中である。また、培養時に還元剤であるアスコルビン酸を添加することで正常細胞の分裂寿命が延びることが確認された。
|
Research Products
(3 results)