2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19890142
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小野 順子 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 助教 (20432742)
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Keywords | 高齢者 / 歩行動作 |
Research Abstract |
本研究では、高齢者の転倒予防の観点から高齢者にとって容易に実行できかつ継続可能な歩行動作改善を目指した介入を行いその効果を検証する。 19年度は、地域に在住し自立して生活する(要介護認定を受けていない)男性高齢者を対象に3次元歩行動作解のための歩行テストを実施した。歩行テストは公募により協力者を募り、対象基準を満たした33名の協力を得て実施した。 研究協力者は65歳から90歳の地域で自立して生活する男性高齢者で、歩行テストは(1)通常歩行(2)言語教示(踵から着地をして足先で地面を蹴りだすようにして歩いて下さい)に従った歩行の2種類を行った。研究協力者の各歩行の歩行要素(歩行速度、歩幅、歩隔、つま先高など)を計測するために歌詞を中心とした関節に赤外線反射マーカーを装着し3次元動作解析システムを用いて歩行動作を記録した。また歩行中の筋活動を計測するために歩行に関連の深い下肢筋群4か所の筋電図を記録した。 言語教示に従った歩行動作について、ずべての歩行者が言語教示を意識して歩くことが可能であった。また、言語教示を意識した歩行をすると「歩行速度が速くなる」、「歩幅が広くなる」と自覚する高齢者が多かった。一方で「言語教示を意識しすぎるためぎこちない歩行になっている気がする」との声もあり、歩き方の言語教示の内容はすぐに理解できるものの、実践できない高齢者もいた。今後このような高齢者の主観的変化について、歩行動作解析を行い得られた客観的データとの比較によって、言語教示による歩行動作の変化について検討を行う。
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