2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19890146
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
吉村 友秀 Ehime University, 医学部附属病院, 医員 (80452697)
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Keywords | 唾液腺癌 / エストロゲン / エストロゲンレセプター / タモキシフェン / ホルモン療法 |
Research Abstract |
昨年に引き続き、唾液腺組織におけるエストロゲンレセプターの発現頻度について検討をおこなった。具体的には実際に乳癌の診断に使用されているDakoのシステムを用いて、追加で唾液腺癌組織の免疫組織学的検索を行った.その結果、いずれもエストロゲンレセプターの発現組織を認めなかった。また、正常唾液腺組織並びに唾液腺癌織の初代培養についても取り組んだ。唾液腺癌は一般に増殖が遅く株化することが困難であり、確立された細胞株が少ない。エストロゲンレセプター発現唾液腺癌細胞株の確立を目的に実験を行ったが困難であった。 本研究において制作したエストロゲンレセプター発現ACCM細胞株は、エストロゲン処理により細胞増殖が亢進することがわかっている。そのため、エストロゲンレセプターの拮抗剤であるタモキシフェン処理により細胞増殖の抑制ができることが期待できる。今後はこの細胞株を用いて、エストロゲン,タモキシフェンのそれぞれの唾液腺癌細胞の増殖に与える効果、cell cycle distributionの変化や、増殖関連タンパクであるP21、P27、c-mycの発現、あるいはテロメラーセ活性の変化、さらには浸潤・転移能、In vivofはおける効果などを検討する必要がある。そして、これら実験により、エストロゲン発現唾液腺癌においてはエストロケンにより悪性形質が増悪し、タモキシフェンにより悪性形質を抑制するという結果が期待できると考えている。
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Research Products
(1 results)