2008 Fiscal Year Annual Research Report
交互浸漬を用いた新開発チタンアパタイト表面と骨芽細胞の付着解析
Project/Area Number |
19890170
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮本 元治 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (50452941)
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Keywords | 表面処理 / チタン / アパタイト / 骨芽細胞様細胞 / 交互浸漬 / インプラント / 材料加工・処理 / 生体材料 |
Research Abstract |
平成20年度は、チタン表面にユニークな表面形状を持たせ、その表面に独自の手法でアパタイトコーティングの規格化を行い、骨芽細胞様細胞の増殖及び挙動の現象の解明に努めた。その結果、新たな表面改質、すなわちアパタイトコーティングした基板を実験群とし、生物学的適合性評価:骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)の初期付着により適合性を評価した。骨芽細胞の増殖・傷害性、細胞の成熟と骨基質の石灰化の評価を得た。また、細胞増殖は、無処理のチタンと有意な差が認められない事が確認され、一方で試薬kitを使用し細胞傷害性もほとんど無処理の純チタンと同様な結果であることを確認した。基板としたチタンの表面改質の特徴は、走査型電子顕微鏡、エックス線解析装置、フーリエ変換分光光度計、エネルギー分散型X線回折装置で分析を行い、チタンアパタイトコーティングは、元素分析を行った結果、炭酸含有された事を確認された。早期にオッセオインテグレーションを起こす為には、初期付着の状態の観察も必要と考え、時間的骨芽細胞様細胞の細胞骨格を染色し、細胞の挙動を走査型共焦点レーザー顕微鏡で確認した。その結果、チタンアパタイトコーティングされた基板では、細胞突起を早期に進展させた細胞像を認める事ができた。チタンアパタイトコーティングされた表面には、表面粗さ計で測定が困難な凹凸で強度的に弱く、細胞の接着点形成が困難であることが予想された。しかし、形態観察では骨芽細胞の早期伸展で行われていることを確認する事ができた。
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