2007 Fiscal Year Annual Research Report
口唇口蓋裂児の哺乳時舌圧からみた離乳開始期判別システムの開発
Project/Area Number |
19890171
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
徳冨 順子 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (80433077)
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 舌圧 / 哺乳 / 乳児 / 小児歯科 / 口腔筋機能 |
Research Abstract |
厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」では,離乳開始の目安に哺乳反射の減弱が挙げられている。しかし,口唇口蓋裂児は哺乳障害のため離乳開始の見極めが難しく,手探りで行っているのが現状である。乳児対象の臨床検査は簡便なことが望ましく,検査方法の開発では総合的に哺乳機能を評価する必要がある。 以上から,(1)口唇口蓋裂を有する乳児の舌圧と筋電図の同時計測で両者の関連を検討し,哺乳時の舌運動について明らかにする,(2)得られた所見から舌運動を3次元で経時的表示し,これまでの哺乳機能観察で多用された筋電図に代わり,舌圧のみで離乳開始期を判別できる簡便で臨床使用可能なシステムの開発 の2点を研究目的とし,研究を開始した。 本年は初年度にあたり,「被験児の選定」と「計測方法の確立」を中心に行った。 「計測方法の確立」では,成人における舌圧計測の報告を参考しながら,幼児・学童の舌圧計測を行っている研究室を視察し,口腔筋機能の研究者のセミナーにも参加し,乳児に適した計測方法を検討した。また,共同研究等を行っている本大学の口腔顎顔面歯科学分野の協力も得て,生後数か月の乳児でも安全に計測が行えるように留意し,機器を選択し購入した。 本来は計測方法を確立し,何人かの被験児にて計測を行う予定であったが,計測機器の選択と納入に時間を要したため,実際の計測には至らなかった。現在計測試験を行い,来年度早々から計測できるよう準備を進めているところである。
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