2007 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疼痛(線維筋痛症)における脳機能画像診断と睡眠障害の認知行動療法に関する研究
Project/Area Number |
19890214
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
臼井 千恵 Juntendo University, 医学部, 助教 (70453587)
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Keywords | 線維筋痛症 / SPECT / 慢性疼痛 / 睡眠 / 脳機能画像 |
Research Abstract |
平成19年度は線維筋痛症患者群と正常コントロール群に対して^99mTc-ECDを用いたPatlakプロット法に基づいた測定法にて脳血流シンチグラフィー(SPECT)を施行し、データ収集を行った。データ解析には竹内らが開発した自動ROI解析プログラム:FineSRT(Frackowiakらの開発したSPMにより設定されるMNI座標系上の標準脳に一定の普遍的ROIを構築しており、ROI内の数値解析を行うソフト)を使用し、検討を行っている。これまで線維筋痛症のSPECT研究の報告はわずかであり、一貫した結果は得られていない。今回FineSRTを用いて、さらに細分化した解析を行うことにより、新たな領域の関与を示唆する結果を得ている。これは線維筋痛症の病態解明に重要な結果であり、来年度症例数を増やし、更なる検討していく予定である。また慢性落痛疾患に対しこのソフトを用いたSPECT研究の報告は無く、このソフトの有用性を確認することにより、臨床現場における慢性終痛の画像診断法の確立の一助となることが予想され、この点でも本研究の意義は大きい。痛みを伴った糖尿病性神経障害、帯状萢疹後痩痛、などの他の慢性癒痛患者群については現在データを収集課程であり、引き続き平成20年度はこれら疾患のデータを収集し、解析していく予定である。また線維筋痛症患者および他の慢性疹痛患者に対し、SPECTと同時に、疼痛スケール、ピッツバーグ睡眠質問票、エップワース眠気尺度を用いて、痛みと睡眠状態の評価をおこなっており、痺痛に対する治療前後での脳機能画像所見と睡眠状態の変化に関するデータ収集を行なっており、平成20年度にはデータ解析し有意義な結果を示す予定である。
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Research Products
(4 results)