2007 Fiscal Year Annual Research Report
離乳期の食育環境が中枢神経系発達に及ぼす影響の解明
Project/Area Number |
19890221
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大岡 貴史 Showa University, 歯学部, 助教 (30453632)
|
Keywords | 摂食機能 / 発達 / 離乳 / 細胞・組織 / 神経科学 |
Research Abstract |
本研究では、ラット脳幹における中枢神経核の遺伝子発現を指標として、離乳期の食餌および離乳の時期の変化が摂食・嚥下に関連する中枢神経核の神経活動の発達に与える影響を検討する。平成19年度では、非経口摂取(胃瘻造設)ラット飼育方法の確立する。(1)胃瘻造設については、生後7日齢の新生仔ラットに低体温麻酔下にて、直径0.9mmのテフロンチューブを胃内に挿入、留置し皮膚をナイロン糸にて縫合する。術後12時間経過した後、ラット用人工ミルクの注入を開始する。(2)術後は8時および20時にラットの体重およびミルク注入量を測定・記録する。上記の実験をラットの離乳完了時期である生後21日まで継続して行う。(3)生後11日、14日、17日、21日において、胃瘻造設を行ったラットおよび対照ラット各3匹ずつを抽出し、安楽死させた後に大脳・小脳・脳幹・胃・肝など各臓器の重量を測定し、成長差を比較検討することで、適切なミルクの注入量、飼育方法を検討する。 上記の実験より、本年度は対照ラットと成長に差異のない非経口摂取ラットの飼育方法を確立することができた。一方で、臓器の重量に関しては非経口摂取ラットでは対照ラットよりも体重に対する肝臓の重量比が高い数値を示す傾向にあった。 非経口摂取ラットの飼育方法の確立に続き、餌摂取方法のおよび食形態の違いによる中枢神経核の発達変化の観察を行う。神経核の発達については、Fos蛋白を指標とした免疫組織学的手法を用いて、摂食に関連する中枢神経核の神経活動を比較・検討する。
|