2007 Fiscal Year Annual Research Report
siRNAの細胞内輸送の分子メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
19890224
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中台 枝里子 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (40453790)
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Keywords | 線虫 / 核酸 / 分子遺伝学 |
Research Abstract |
線虫ではRNAiが組織間を伝播するsystemic RNAiという現象が知られている。これまでにSID-1と呼ばれる膜タンパク質に変異が起こると、RNAiが組織・細胞を越えて伝播することができないという重要な知見が報告されており(Hunter, et. al., Science 2002)、SID-1は細胞間をsiRNAが輸送される際に必須の分子であると考えられる。よって、SID-1の本来の生理機能を明らかにすることは、siRNAの細胞間、細胞内輸送のメカニズムを理解する上でも重要である。 そこでまず、新規のsid-1遺伝子欠失変異体を3アリル分離した。いずれもエクソン領域を大きく欠損していることから、機能欠損変異体であると考えている。また線虫にはもう一つのsid-1ホモログ遺伝子が存在する。両遺伝子が冗長的に働く可能性を考え、ホモログ遺伝子の欠失変異体を2アリル分離し、sid-1遺伝子との二重変異体を作製した。sid-1変異体およびホモログとの二重変異体については、Hunterらの報告どおりsystemic RNAiが起こらないことを確認している。次に、sid-1変異体について、発生や成長速度を野生型N2株と比較した。しかしいずれにおいても顕著な差はみられなかった。現在sid-1遺伝子とそのホモログ遺伝子の二重変異体での検討を行っている。また、より詳細な表現型解析を行うべく、種々のトランスジェニックマーカーの作製、導入を進めている。
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