2007 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疲労モデルにおける唾液疲労マーカーの探索と客観的疲労診断法の開発
Project/Area Number |
19890232
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
猿田 樹理 Kanagawa Dental College, 歯学部, 助教 (30454151)
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Keywords | 慢性疲労症候群 / 唾液疲労マーカー / プロテオソーム解析 / 疲労診断法 |
Research Abstract |
本年度の目標が各種慢性疲労を経時的に負荷し、唾液疲労マーカー探索のために唾液腺組織のプロテオソーム解析による慢性疲労特異的蛋白の同定を行うことなので、慢性疲労負荷条件を各種疲労種および各疲労負荷時間の組み合わせにより行った。まず、疲労種類は強制水泳疲労モデル、運動疲労モデル、絶食疲労モデルを行い、慢性疲労負荷時間を強制水泳疲労モデルの場合は1週間連続。1日30分間を朝・昼・夕の3回、強制水泳させる。運動疲労モデルの場合は1日、7日連続。1日2時間運動をさせる。絶食疲労モデルの場合は1日、7日、14日、21日、29日間連続して行った。慢性疲労測定を行うために、血清コルチゾール、アセチルカルニチン、乳酸、ピルビン酸、サイトカイン、セロトニン、トリプトファンなどによる血液を用いた疲労測定を行い、疲労度をモニタリングした。 結果は強制水泳疲労モデルでは、血清コルチゾール、乳酸、ピルビン酸、トリプトファンなど日増しに増加傾向を示した。運動疲労モデルも同様に血清コルチゾール、乳酸、ピルビン酸、トリプトファンなど日増しに増加傾向を示した。絶食疲労モデルは反対に乳酸、ピルビン酸、トリプトファン、セロトニンなど減少傾向が認められた。 その結果を踏まえて唾液腺組織内発現タンパク質の網羅的解析を行った。方法としては、ラット唾液腺を摘出し、界面活性剤、各種阻害剤を含むバッファー中で組織をすりつぶし、アミノ酸配列解析をするために、同様に二次元電気泳動を行なったのち、PVDFの高分子の膜にウエスタンブロットし、CBBで染色する。膜上で染色されたスポットを切り出し、シークエンサーでN末端からアミノ酸配列解析を行ない、得られた部分配列(10残基前後)を元にタンパク質配列情報データーベースからホモロジー検索をして、アミノ酸配列を決定し、タンパク質を同定する。 現在、各種慢性疲労の唾液腺組織内蛋白質のプロテオソーム解析まで進み、発現に差異のあったタンパク質を解析中である。
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Research Products
(13 results)