2007 Fiscal Year Annual Research Report
磁気検出法による高速・高感度な微量物質の定量的分析手法の開発
Project/Area Number |
19890267
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
隈 博幸 Nagasaki International University, 薬学部, 講師 (40435136)
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Keywords | SQUID / 磁気ナノマーカー / 免疫検査システム / BF分離不要 / 病原菌検出 |
Research Abstract |
我々はこれまで,磁気を発する微小粒子とその磁気を感知する高性能磁気センサーを利用した新しい免疫検査システムの構築に取り組み,ヒト由来の蛋白質(IgE,IL-8)を1時間以内に検出、定量できる要素技術を開発してきた。本研究では,これまで実証してきた理論を基に,より信頼性、再現性の向上を目指す目的でCandida albicansをモデルとした病原菌の検出について検討し,一定の成果が得られた。 磁気的検出法は,未結合マーカーから発生する磁気信号がそのブラウン運動により総和がゼロになる(磁気緩和という)ことを利用した手法であるため,BF分離を必要としない。また,磁気緩和に要する時間は粒子径の体積に比例することから,磁気マーカー(約200nm)に比べ著しく大きな粒子であれば,磁気緩和時間に大きな差ができる。 この理論を用いて,日和見感染の原因菌の一つであるCandida albicansの定量的測定を試みた。細菌類の多くは,その細胞壁(または細胞膜)に特有の表面抗原を持つ。さらに,ある程度の大きさ(1μm以上)があれば,それ自身が大きな粒子と見なせるため,抗原補足用一次抗体を必要とせずに磁気緩和理論を利用したBF分離不要の磁気的測定が可能であると思われる。そこで今回は,市販の抗カンジダ抗体を磁気マーカーに標識し,リン酸緩衝液中でコントロール細胞(S.cerevisiae)との比較及びC.albicansの定量を行った。その結果,300個以上の細胞が存在すればカンジダ菌と酵母菌の区別化が±2SD以上の精度でできることが分かった。また,カンジダ菌の個数と磁気信号との関係は30個から30,000個まで比較的良好な直線関係を示し,定量的測定が可能であることが示された。
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Research Products
(3 results)