2019 Fiscal Year Annual Research Report
災害履歴および複合災害を考慮できる斜面災害予測モデルの構築
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19F19075
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
池田 隆明 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (40443650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DOU JIE 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 地すべり / 予測モデル / 機械学習 / ディープラーニング / 2018年北海道胆振東部地震 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は2018年北海道胆振東部地震で発生した大規模地すべりの生成メカニズムに対して、地震直前の降雨による影響を明らかにするものである。 2019年4月11日に大分県で地すべりが発生し、地すべりハザードマップの作成のためのアンサンブル機械学習モデルが開発された。 情報ゲイン比(IGR)から地すべりメカニズムには降雨係数が大きく影響を与えることがわかったため、このモデルを用いて地すべりメカニズムを明らかにする。 2019年度は2018年北海道胆振東部地震で発生した地すべりデータと気象データを用いて地震直前の降雨の影響分析を実施し、降雨による地すべりの発生に影響を与える主な要因は、短時間で激しい降雨、排水密度、岩質、および曲率であることを明らかにした。 研究成果についてはAGUとIAEGの二つの国際学会で公表するとともに国際ジャーナル(Science of the Total Environment)に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年4月11日に九州地方の北部で発生した地すべり被害データを用いて開発したアンサンブル機械学習モデルを用いて、2018年北海道胆振東部地震で発生した大規模地すべりの地震直前の降雨による影響を明らかにした。 その結果、降雨による地すべりの発生に影響を与える主な要因は、短時間で激しい降雨、排水密度、岩質、および曲率であることを明らかにした。 また、様々な地すべりインベントリマップを解釈し、ディープラーニング(DL)と伝統的なの方法人工ニューラルネットワーク(ANN)等を併用して正確なハザードマップを作成し、それらの研究成果はAGUとIAEGの二つの国際学会で公表するとともに国際ジャーナル(Science of the Total Environment)に発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
地すべりの発生メカニズムを詳細に分析するため、地すべりを予測のための物理的モデルを検討する。さらに、地滑りが発生しやすい地域をより正確に予測するために、物理ベースのモデルと統合された機械学習モデルを開発する。 また、地震堆積物と乱れた斜面は、地震発生後の数年間、大雨または融雪によって再活性化または再流動化される傾向があるため、地震後の地すべり活動が地震前のレベルに戻る期間の予測精度向上に取り組む。 さらに、2004年新潟県中越地震で発生した斜面災害を対象に、UAVを用いて地形データを取得し、モデルの検証を行う。
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