2019 Fiscal Year Annual Research Report
Deep Learning for improving forensic Craniofacial Superimposition method
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19F19119
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
今泉 和彦 科学警察研究所, 法科学第一部, 室長 (00356148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BERMEJO NIEVAS ENRIQUE 科学警察研究所, 法科学第一部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-07-24 – 2021-03-31
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Keywords | 深層学習 / 頭蓋-顔写真スーパーインポーズ法 / パースペクティブ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、研究分担者の母国において開発段階にある、頭蓋-顔写真スーパーインポーズソフトウェアについて、15名分の頭蓋骨形状と該当者の顔写真のセットを試料とした検証を行い、本スーパーインポーズ法を実務とする研究員の協力により、ランドマーク設定の正確性について検査者内及び検査者間の変動を解析した。その結果、検査者内外での設定誤差は低いことが示された。 加えて、鑑定に供される写真試料の撮影距離がほとんどの場合で不明であることから、本スーパーインポーズ法を行う際、現状ではパースペクティブによる形状変化が正確に把握できていなかった問題に対処するための研究を行った。ここでは、深層学習による、写真画像からのカメラ-被写体間距離の推定に関する研究を行った。研究試料として被験者を募り、各種撮影角度・各種レンズ・各種距離条件下での顔画像撮影行い、同時に、解析に必要な顔面各部の実測値を得るための3次元顔画像を撮影した。深層学習には、まず、既存の3次元顔画像に対して疑似的に撮影距離に応じた形状変化を施したものを供した。実験の結果、疑似顔画像処理群では高い学習効果が得られ、テスト用画像の撮影距離を高精度に推測できるようになったが、一方で、実物の顔写真から学習した結果では、十分な精度の撮影距離推定ができるには至っていない。この原因は、試料提供者の数が未だ少ないためと考えられるため、今後、同意を得ているものの未撮影の個体の撮影を進めて試料数の増加を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度後半にはコロナ禍により研究所での勤務が困難となったが、自宅において深層学習用ツールの開発、深層学習、学習成果の検定を滞りなく進めた。スーパーインポーズソフトの開発・検証についても、開発元(スペイン)の研究者とWeb会議等により緊密に連絡を取りながら進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
スーパーインポーズソフトの開発と検証については、おおむね想定どおりの成果が得られたため、論文を作成して在日中に投稿する。 カメラ―被写体間距離推定の深層学習については、今後増加する写真試料の解析をすすめつつ、近日中に論文作成を開始したい。
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