2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Backbone Modification of Peptides and Proteins
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19F19120
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Research Institution | Microbial Chemistry Research Foundation |
Principal Investigator |
柴崎 正勝 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 所長 (30112767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAK RAJ 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 化学選択性 / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では無保護ペプチド・タンパク質の修飾を実現する化学変換の開発を目指して研究を開始した.種々の官能基存在下,望みの位置で反応を進行させるためには高い化学選択性を備えた触媒系の開発が必須であるとの認識から,様々なアプローチで化学選択的な反応の開発を行ってきた.開発当初目論んでいた,遷移金属触媒と可視光酸化還元型触媒のハイブリッド触媒系による反応の実現は包括的な条件検討を継続したが奏功せず,断念することとした.金属錯体に配位したカルベン種がタンパク質修飾に利用可能という報告を参考に,カルベンの窒素類縁体であるナイトレンを用いた化学選択的反応開発へと研究を展開した. ナイトレンは有機合成化学で汎用される高反応性活性種の一つであるが,ナイトレン前駆体の構造多様性は低く,導入可能な置換基は限定的である.この問題は窒素上にアルキル基を有するナイトレンの利用により解決可能であるが,活性種の不安定性によりほとんど探索されていなかった.本研究ではこの課題に取り組み,アルキルナイトレンを用いる化学選択的なアミノ化反応の開発に至った.具体的にはロジウム触媒を用いるとC(sp3)-H結合選択的に反応が進行するのに対し,銅触媒を用いるとC(sp2)-H結合選択的に反応が進行することを見出した.本成果はアルキルナイトレンの反応性を触媒によって制御する世界初の例である.本研究によって得られた知見を活かすことで,今後分子間反応や複雑分子の修飾反応への展開が期待できる.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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