2019 Fiscal Year Annual Research Report
Behavior of mean curvature flow with driving force and its application
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19F19314
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
儀我 美一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (70144110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Zhang LONGJIE 東京大学, 大学院数理科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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Keywords | 駆動力 / 平均曲率流 / 境界値問題 / 障害物問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
駆動力付きの平均曲率流方程式は、結晶表面でのステップの動きを記述するなど、結晶成長現象の記述には重要な方程式である。具体的な問題として、例えば以下を考える。結晶表面を上から見てみるとステップは動く曲線とみなせる。このステップの成長は、上から降ってくる分子が付着することによって進んでいく。いつも一定量の分子が付着するという状況では、この曲線の動きは駆動力付き平均曲率流方程式で記述されると考えられている。これが最も簡単なモデルであり、この方程式はしばしばアイコナール・曲率流方程式と呼ばれ、準線形の放物型方程式の典型的な例である。これらは一様な放物型方程式ではないため、そのディリクレ境界値問題は境界での剥離の問題など複雑な問題が生じうる。本年度は特に障害物問題に取り組んだ。これは不純物等でステップの進行が邪魔される状態を考えているため、物理的にも非常に興味深い状況である。これについては既に等高線法による解は構成されているが、問題はその挙動である。これについて実際に等高面方程式の解の挙動を研究し、ある程度の制限はあるものの、その定常解の分類を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
駆動力付平均曲率流の数学解析を確実に進展させている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、関連する問題として、端点を固定した状況に対応するディリクレ問題についての解析を行うとともに、これまでの成果の取りまとめを行う。
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