2021 Fiscal Year Annual Research Report
Investigating the structural conversion mechanism of DNA strands by new single molecule spectroscopy
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19F19340
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
田原 太平 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (60217164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HEO WOOSEOK 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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Keywords | 一分子FRET / DNAダイナミクス / 二次元蛍光寿命相関分光法 / マイクロ流路 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下の研究を行った。 1.走査型二次元蛍光寿命相関分光法(2D-FLCS)を用いたDNAホリデイジャンクション(HJ)の構造異性化ダイナミクスの計測 本課題では、前年度までに得られたHJの走査型2D-FLCS実験の結果について、以下の考察を行った。(1) HJの2つの構造異性体の間の相互変換の程度は、十分遅い遅延時間においても70%程度であった。この結果を、一部のHJが非常に長寿命の状態に捕捉されているためにダイナミクスの不均一性が生じているためであると解釈した。(2) 各構造異性体に帰属される独立蛍光成分は複数の蛍光寿命ピークを示した。このことから、HJの二重鎖間の角度がその中心値である60°付近で揺らいでいると結論した。(3) 独立蛍光成分の平均蛍光寿命とFRET効率は、高FRET種・低FRET種のいずれにおいてもMg2+濃度に依存する変化を示した。このことから、高Mg2+濃度ではHJの二重鎖間の角度が平均的に小さくなるとともに、二重鎖結合部周りの柔軟性がMg2+イオンによって失われると結論した。これらをまとめ、学会での口頭発表および論文発表を行った。 2.2D-FLCSとラピッドミキシング法を用いた非平衡状態の構造不均一性の研究 本課題では、前年度までに得られた知見を踏まえ、3流路合流型のマイクロ流路チップを専門業者に委託して製作した。このチップを用いて、pHジャンプによるDNAのi-モチーフ構造形成機構を調べた。pHジャンプ後10ミリ秒から数秒の遅延時間に対応する測定点において2D-FLCS計測を行い、得られる二次元マップの遅延時間による変化を検討した。この目的のために、複数の二次元マップを同時に解析して独立蛍光成分をモデルフリーで分離同定する手法を開発し、これを応用した結果、生成物と中間体に帰属できる成分を得ることに成功した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)