2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Nontoxic Biomarkers Adapted for Multiphoton Excitation Toward Cancer Theranostics
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19F19719
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
白幡 直人 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA准主任研究者 (80421428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BLOYET CLARISSE 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-07-24 – 2021-03-31
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Keywords | シリコン / 量子ドット / バイオマーカー / 蛍光イメージング / プルロニック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究提案では、2光子励起条件下で効率よく近赤外発光する量子ドットナノ粒子(QD)を合成することを目的としており、本年度は次の成果を得た。生体の第1窓(λ=750~950nm)で利用できる蛍光マーカーとしてSiQDに着目し研究を行った。油溶性QDは水素終端かQD表面でアルケンのヒドロシリル化を行うことで得た。水酸基からカルボキシル基に変換することで化学反応性を付与したプルロニック分子で油溶性QDを覆いコアシェル構造にすることで蛍光バイオマーカーとした。水酸基で保護されたQDは所定の癌細胞のイメージング蛍光体として働かなかったが、カルボキシル基終端QDは蛍光マーカーとしての機能を果たした。細胞特性について、200μg/mLの濃度では、48hrs培養サンプルについて、1000μg/mLの濃度では、24hrs培養サンプルについて、80%以上の細胞生存率を示す良好な結果を得た。光学特性について、2~5nmまで粒子直径を変化させると粒子径に依存して発光波長ピークを700から1000nmまで変調することができた。発光量子収率は、プルロニック分子修飾前後において、ほとんど同じであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有機色素に代替し、無機物を蛍光バイオマーカーとして利用する必然性は、安定性と金石が発光特性にある。長時間の蛍光計測や高濃度注入と安定性が生体透明性の高い波長域で達することが必要である。本研究では、バイオマーカーのサイズとして好適な直径70nmで、抗体接合との反応性のために使用する官能基を表面へ配設したバイオマーカの作製に成功した点で、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
ナノ粒子バイオマーカーの表面へ配設したカルボキシル基をつかって抗体を結合することで、標的機能を増強する。次に多光子励起環境下での長時間計測に利用できるか、等の安定性についても評価を続ける。
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