2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Nontoxic Biomarkers Adapted for Multiphoton Excitation Toward Cancer Theranostics
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19F19719
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
白幡 直人 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, グループリーダー (80421428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BLOYET CLARISSE 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-07-24 – 2021-03-31
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Keywords | シリコン量子ドット / 蛍光 / 光線力学的治療 / 活性酸素 / がんセラノスティクス / バイオマーカー / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、がんセラノスティクスに向けたナノ粒子薬剤を開発した。ナノ粒子の素材にはシリコン量子ドット(Silicon quantum dots, SiQDs)を採用した。QDのサイズを1.9nmに制御することで、生体の分光窓として知られる650nmに蛍光ピークを有するSIQDを得た。SiQDの表面をデカン分子で修飾するでQD表面原子の再配列が促され結晶性が格段に向上した。その結果、蛍光の内部量子収率が20%以上に増強された。この効率はがん細胞の蛍光イメージングを行うに充分な蛍光強度である。次に、デカン単分子修飾SiQDへポルフィリン系分子を作用させたハイブリッドクラスターを作製した。透過型電子顕微鏡観察から、当該クラスターは球状粒子で、平均粒子径は100nmであった。面白いことに、このクラスターは水溶性で、培地にも高分散したので細胞培養の実験を進めた。 ハイブリッドクラスターを加えHeLa細胞を培養したところ、蛍光顕微鏡観察からハイブリッドクラスターは細胞に取り込まれた。細胞質には比較的均質に存在し、一方で核内には侵入しないことが蛍光像から分かった。ポルフィリン系分子は入射光を効率良く光吸収し活性項酸素を生成させするのでがん細胞を損傷させることが従来研究から明らかにされており、当該ハイブリッド材料でも光照射により活性酸素が高効率で生成(活性酸素の生成は蛍光分光光度計による測定で明らかとなった)、がん細胞を殺傷することが細胞アッセイ試験により明らかとなった。以上、蛍光法によるがん細胞の観察とがん細胞の光線力学的殺傷を同時に行える本研究成果はがんセラノスティクスへ応用できると期待される。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
学術ジャーナル誌へ投稿のため、論文を執筆中
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