2020 Fiscal Year Annual Research Report
Estimating Groundwater flow using satellite observation, river model and hydrological coherency
Project/Area Number |
19F19799
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 大 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70736040)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PELLET VICTOR 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2022-03-31
|
Keywords | water budget / remote sensing / global hydrology |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、全球河川モデルで用いられている河川ネットワーク情報活用して、衛星による地球水循環観測データを用いた水収支解析をサブ流域単位に高解像度化することに成功した。上流側サブ流域から下流側サブ流域への河川流量を、Pellet博士が開発した水文コヒーレンス手法の新たな拘束条件として水収支行列計算に追加することで、サブ流域単位での水収支解析を実現した。これによりアマゾン川流域の主要な支流(マデイラ川・ネグロ川・ソリモス川など)における河川流量を上流下流の水収支バランスが取れた形で衛星観測データのみから推計できるようになった。また、水文コヒーレンス手法の行列計算中の係数をキャリブレーションすることで、GRACE衛星による陸域貯水量変動の観測データがない過去期間まで河川流量推計を拡張することができた。 また、解析粒度をサブ流域としたことで、これまでの流域単位の水収支解析では見えてこなかった、衛星による地球水循環観測データの誤差分布について議論することができた。例えば衛星蒸発散プロダクトは特に推計精度が低いことが知られているが、サブ流域単位での水収支解析の結果、アマゾン川流域の中でも蒸発散データの不確実性にはばらつきがあり、とくに河川の氾濫によって広大な湿地が形成される地中流域において誤差が大きいことがわかった。これは、陸面状態が氾濫浸水によって大きく変動することが衛星プロダクトの構築でも十分考慮されていないためと考えられる。 河川ネットワーク情報を用いたサブ流域単位の水文コヒーレンス手法による水収支解析について、研究成果をEuropean Space Agencyのワークショップで発表し、手法の妥当性や応用可能性について議論した。また、手法と結果の詳細について2本の学術論文としてまとめ、Water Resources Research誌に投稿済(査読中)である。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)