2019 Fiscal Year Annual Research Report
In situ spectroscopic analysis of active site of CO2 hydrogenation catalysts
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19F19807
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 研一 北海道大学, 触媒科学研究所, 教授 (60324000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MALTA GRAZIA 北海道大学, 触媒科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-11-08 – 2021-03-31
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Keywords | 逆水性ガスシフト / 二酸化炭素 / 白金 / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
逆水性ガスシフト(RWGS)反応は, 工業的な合成ガス製造法である.本反応に有効な触媒開発における課題は, 低温域におけるCO生成速度の向上と副生成物としてのCH4の生成抑制である.我々の研究グループでは,TiO2担持MoOx担体にPtを担持した触媒(Pt/MoOx/TiO2)が様々な水素化反応に有効であることを報告してきた.本研究ではこのPt/MoOx/TiO2触媒がRWGS反応にも有効であることを見出した. 担体であるMoO3(10)/TiO2 (Mo = 10 wt%)は,(NH4)6Mo7O24・4H2O 及びTiO2を前駆体として含浸法により調製した.Ptの担持は,Pt(NH3)2(NO3)2硝酸水溶液を用いてPt担持量が3 wt%となるように含浸法で行った.石英反応管に触媒50 mgを充填し,前処理をH2雰囲気下300 °Cで0.5 h行った.反応ガス組成は (H2/CO2/He/N2 = 40/10/40/5 mL/min)とし,反応温度250 °Cで活性測定を行った.生成物はTCD-GCを用いて分析した. MoO3(10)/TiO2とPt(3)/MoOx(10)/TiO2のHAADF-STEM観察から,MoOx種は粒子を形成せず, TiO2上に高分散に分布していることが明らかになった.Ptは,MoO3種に被覆された担体上に平均粒子径2.6 nmのナノ粒子として担持されていた.RWGS反応の活性試験を行った結果,Pt/MoOx(10)/TiO2触媒が最も活性が高いことが分かった.In situ Mo K殻 XANES測定によりMoOx種の酸化還元を研究中である. 予備実験より、Pt(3)/MoOx(10)/TiO2触媒にCO2を導入すると,XANESは高エネルギー側へシフトした.これは, MoOx種がCO2により酸化されることを示している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目標設定、触媒材料の絞り込み、反応機構の予備実験を終えることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
反応機構を調査するため,In situ Mo K殻 XANES測定を行う.250 °C における予備実験では,Pt(3)/MoOx(10)/TiO2触媒にCO2を導入すると,XANESは高エネルギー側へシフトした.これは, MoOx種がCO2により酸化されることを示している. つまり,CO2は酸化剤として働いており,本反応が逆Mars-van Krevelen機構で進行することが示唆された.今後は,機構研究を継続して, 本反応が逆Mars-van Krevelen機構で進行することを立証する.
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