2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19GS0205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鍵 裕之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70233666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥地 拓生 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 准教授 (40303599)
平井 寿子 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 特任教授 (60218758)
近藤 忠 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20252223)
長壁 豊隆 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (80354900)
佐々木 重雄 岐阜大学, 工学部・機能材料工学科, 准教授 (30196159)
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Keywords | 中性子 / 高圧 / 水素 / ダイヤモンド / 地球惑星 |
Research Abstract |
本年度はJ-PARCに完成した高圧中性子ビームラインPLANETに、独自に設計した新規中性子集光ミラーを製作・導入し、小型高圧セルを用いた中性子回折実験を行うため基盤を完成させた。本研究プロジェクトで導入した12メートル級のスパーミラーガイド管、ならびに当該年度に導入した集光ミラーを併用することで、世界最高レベルの強度を誇るパルス中性子源において、高圧下中性子回折実験を行う環境が整ったことになる。また、PLANETビームラインで用いる中性子回折用小型セルも製作し、ナノ多結晶ダイヤモンドを用いて1mm^3程度の試料体積を維持しながら15GPaを超える圧力条件での実験が可能となった。 また、これまでParis-Edinburghプレスを用いて低温・高圧下での実験が行われてきたが、低温条件を実現するためにプレス全体を冷却する必要があったため、油圧による細かい圧力制御を行うことができなかった。我々はジルコニアを熱絶縁体として活用した新規対向形高圧発生装置を新たに開発し、高圧におかれたアンビル近傍のみ冷却することを実現させた。本装置を用いることにより、これまで不可能であった低温条件での圧力コントロールが可能となり、あわせて迅速な温度制御も行うことができるようになり、当初の目標を超えた低温条件での高圧下中性子回折実験を行うことができるようになった。 当該年度は、金属水酸化物、含水ケイ酸塩鉱物、メタンハイドレート、水素ハイドレート、種々の合金系などを研究対象として、高圧下での構造変化、物性変化を観測することに成功した。
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Research Products
(67 results)